名古屋の雑煮が全国一質素なのには特に理由はない - 現身日和 【うつせみびより】

名古屋の雑煮が全国一質素なのには特に理由はない

2009年雑煮

Canon EOS 10D+TAMRON SP 28-75mm f2.8



 名古屋の雑煮は全国一質素らしい。入っている具としては、角餅、かまぼこ、餅菜だけだ。かまぼこも入れず、餅と餅菜だけの家庭も多いという。
 餅菜というのは小松菜の仲間で、尾張地方で栽培されているものだ。普段は食べないけど、雑煮のときだけはこれを使う。小松菜で代用してしまうこともある。
 だしはカツオだしのすまし汁だ。最後にかつお節をのせるところもある。
 うちは三重県の松阪で食べてきたものが基本となっているから、名古屋スタンダードとは少し違うかもしれない。三重県も南西部では関西寄りのお雑煮を食べている可能性が高い。

 雑煮の起源は、はっきり分かっていない。大晦日に翌年の歳神様を迎えるために餅を供えて、元日にそれをおろしていただいたのが始まりという説が一般的のようだ。もっと新しい時代に生まれたもので、最初は武家社会の習慣だったものがのちに一般庶民に広がったという説もある。
 それぞれにあったいろんな儀式や習慣が混ざり合って、結果的に今のようなスタイルになったというのが実際のところだろう。江戸時代に入って、古式の京風に対する江戸風が生まれ、全国では昔からのものが伝えられたり、他からの影響を受けて変化していったりと、いろいろだったんじゃないか。江戸時代の参勤交代というのも、全国の雑煮に少なからぬ影響を与えたはずだ。
 その後は、引っ越しや結婚などが繰り返されたことで、必ずしもその地方の伝統的雑煮スタイルが守られているわけではない。昔のように大家族で住んで、お嫁さんが母親に雑煮の作り方を教わるということも少なくなった。

 一般的な傾向として、味噌を使う西日本と、すまし汁の東日本とに分かれる。
 もう一つの分かれ目として、角餅と丸餅というのもある。
 京都の白味噌丸餅と、江戸のすまし汁角餅が対極ということになるだろう。各地でそれがクロスオーバーしたりしている。味噌は白味噌だけでなく、赤味噌を使う地方もある。
 変わり雑煮としては、島根などの小豆雑煮というのがある。小豆を使ったらもはや雑煮ではないだろうと思うのだけど、どこまでを雑煮というのかと考えると、どこまでいっても自由なのかもしれないと思い直す。読んで字の如くとするなら、雑多なものを煮込んだのが雑煮だ。
 豪華な具を入れる地方もけっこうある。長野と広島という離れた地域でありながら、それぞれブリを入れるというのも面白い。里芋や大根を入れるところも多いようだ。海の幸の北海道や、海と山の幸がどっさり入った長崎などは、見ると食べてみたくなる。新潟では鮭とイクラを入れるそうだ。
 そんな話を聞くと、あたらめて名古屋はなんでこんなに質素なのだろうと思う。目に見えるところにお金を使いすぎて、正月には金がなくなってるとでもいうのか。尾張藩は質素倹約を奨励したというけど、おせち料理は普通に豪華だからこの説は当たってない。特に深い理由もなく、なんとなくこんなふうになってしまったというだけかもしれない。

 おせちも食べて、雑煮も食べて、正月料理に飽きてきたらそろそろ正月も終わりだ。ぼちぼち生活も気持ちも通常に戻していく必要がある。でもまだ、正月サンデー料理を作ってない。だから、今週いっぱいは正月気分でもいいか。
 サンデーのおせち料理メニューも考えないといけない。普通のおせち料理はもう食べたから、何か工夫がいる。去年はけっこう凝ったものを作ったけど、今年はあそこまでの気力はない。各地で食べられている変わりおせちを作ってみるなんてのは面白そうだ。変わり雑煮も一つメニューに加えようか。
 そういえば初夢にどんな夢を見たんだか、まったく思い出せない。今年も春から縁起が良くも悪くもない。

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コメント
非公開コメント

あけましておめでとうございます。
というかご無沙汰しております。
以前と比べて訪問頻度が落ちてしまいましたが、写真と読み応えのある文章を今年も楽しみにしております。
ちなみにうちの実家は鹿児島ですが、焼き餅を入れるのではなく、白菜と一緒に鍋の中で煮て、餅をどろどろにして食べていました。

2009-01-04 09:07 | from QingZui

あけましておめでとうございます^^

いい写真ですね。
私は今年の正月を迎えた気がしないのですが
理由がわかりました。雑煮を食べてないんです(笑)

多分、物心ついてから初めてのことだと思います。あと当方、広島ですが、アナゴもブリも入りません。(笑)シンプルでこの写真に近いですね。
貝が入るくらいかな・・

2009-01-04 22:42 | from ビアンキ | Edit

こちらこそご無沙汰でした

★QingZuiさん

 あけましておめでとうございます。
 こちらこそご無沙汰してしまいました。

 お元気そうで何よりです。
 赤ちゃん、楽しみですねー。
 上海での子育ては、日本とは勝手が違うこともあるでしょうね。

 去年は鹿児島がちょっとしたブームでしたね。
 実家ではどうだったでしょう。一般家庭では篤姫は関係ないかな。(^^;
 鹿児島のお雑煮は、どろどろ餅ですか。それは初耳。
 個人的には好きなタイプです。食べてみたい。
 江戸時代の大奥ではお雑煮やおせち料理なんて食べたのかなぁ。

2009-01-05 02:58 | from オオタ | Edit

地方色より家庭色

★ビアンキさん

 あけましておめでとうございます。
 この挨拶もそろそろ終わりが近づいたかな。
 でも、今年初めて会う人には言うから、けっこう使うといえば使いますね。

 ビアンキさんはまだ雑煮を食べてませんか。
 あれもお約束というか、大晦日の年越しそばと一緒で、別に食べたくはなくても食べておかないと気になるものですよね。
 おせち料理よりも雑煮の方が正月気分かもしれない。

 広島といってもすべての家庭で贅沢雑煮ではないということですね。(^^;
 地方色もあろうだろうけど、家庭に依存する部分の方が大きいんでしょうね。

2009-01-05 03:06 | from オオタ | Edit

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