飛行機雲はみのもんたと同い年 - 現身日和 【うつせみびより】

飛行機雲はみのもんたと同い年

オレンジの飛行機雲

Canon EOS D30+EF75-300mm(f4-5.6), f5.6, 1/125s(絞り優先)


 小幡緑地の雑木林の中で鳥を探しながら歩いていたとき、ふと空を見上げると飛行機がオレンジの雲を吐きながら飛んでいた。面白い。こんなこともあるんだ。でも少し遠ざかったところを撮った写真はこんなにも鮮やかなオレンジ色をしてなかったから、ちょっと珍しいことなのかもしれない。夕陽の角度と雲の場所と私が立っていた位置がたまたまこの色をもたらしてくれたのだろう。
 この光景を見て、ああ、今年の年賀状もみかんの汁であぶり出しができなかったなぁと思った私の頭の中は、消しゴムを使って少し落書きを消した方がいいかもしれない。でも小さな大発見として、インクジェット用の年賀状では上手くあぶり出しが書けないということを知ったのだった。実は今年試してみた。けど、みかんの汁は跡が残って乾いても見えてしまうし、あぶっても文字が出てこないのだ。使えねえな、インクジェット用年賀状。来年は普通の年賀状を買おう。

 なんで飛行機雲はできるの? と、どちて坊やに訊かれたとき、あなたは上手く答えることができるだろうか? ねぇ、どちて、どちて? ああ、もう、うるさい! と頭をはたいてしまっては立派な大人になる芽を摘みかねないし、自分自身がどうして自分は子供の頃そのことをどちてと訊ねなかったのかと後悔しそうなので、その日のために今から勉強して知っておく必要があるだろう。今日のテーマは、どちて坊やを黙らせろ、だ。
 まず最も重要なことは、どちて坊やは好奇心が旺盛な割に理解しようという意志が今ひとつ希薄なので、できるだけ簡潔に教えなければならないということだ。いきなり、それは翼を持った物体が高速移動すると翼端渦ってのが発生して、それが翼のまわりの圧力を急激に下げるから断熱膨張によって過飽和状態になって、気温と気圧が下がって雲ができるんだよ、分かったかな? などと説明しても言ってる自分でさえよく分からないので、どちて坊やは決して納得してはくれない。
 または、排気ガスに含まれる煤塵とか窒素酸化物とか硫黄酸化物なんかの微粒子を含んだ空気ってのは水蒸気になりやすくて、だから雲ができるんだ、などとかっこよくキメてもダメだ。ちっそさんかぶつって何? とか聞き返されて深みにはまるだけだろう。
 だから、簡単にこう答えるのがいいと思う。寒い日にはぁ~って息を吐くと白くなるだろ? あれと同じさ、と。空の上は寒くて、バナナでクギも打てるマイナス50度なんだ。だからあれは飛行機さんが吐いた息が白くなったものなんだよ、分かりましたか? すると、どちて坊やは、はーい、と元気よく駆け出して行くに違いない。そうであって欲しい。それでもしつこく、どうしてあんなにも長い間飛行機さんが吐く息は白く残るの? ボクのはすぐに消えてしまうのに。ねえ、どちて、どちて? と続けられてしまったときは、それはヨシズミのおじちゃんがくわしいから、あっちに行って訊いておいでと石原ヨシズミに任せてしまおう。それがいい。

 飛行機雲が長く伸びてずっと消えずに残っているときは、雨が近いと昔から言われている。あれは飛行機が飛んでいる高度1万メートルあたりの空が湿っていると飛行機雲が残りやすくて、その空気は1日か2日あとくらいに地上近くに降りてくるから天気が崩れやすくなる。理屈は合っている。逆に、飛行機雲がすぐに消えたら次の日は晴れるということになる。満更適当な天気予想というわけではない。もしかしたらヨシズミ天気予報より当たるかもしれない。
 飛行機雲の歴史は浅い。飛行機雲が見られるようになったのは、今から60年くらい前からだ。飛行機が6,000メートル以上の高さを速いスピードで飛ばないと飛行機雲はできないから。それは時期的に第二次大戦と重なる。日本人の多くはアメリカの爆撃機によって初めて飛行機雲を目にしたのではないかと思う。日本には当時、そんなに高度を飛ぶ飛行機がなかった。あの時代の人たちには飛行機雲はとても不吉なものとして映ったに違いない。それに、70歳、80歳以上の人にとっては、子供の頃は飛行機雲は空になかったということになる。飛行機雲はみのもんたと同い年という言い方もできるだろう。
 どちて坊やも、みのもんたを出せばなんとなく納得してくれるんじゃないかと思う。ちびっこからお年寄りまで、困ったときはみのもんたに任せよう。

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コメント
非公開コメント

すごい!

本当に鮮やかなオレンジ色ですね!
一瞬火球かと思ってしまいました。
って昼間は火球は見えないか(^_^;
みかんのあぶり出しって言うのも懐かしいです。
年賀状をあぶり出しにするのって楽しそうですね。
もらったほうもワクワクしますし。
リンクありがとうございました!
TITLEが長くてすみません(笑)
私は野球ファンになってまだ日が浅い(3年)ので、いろいろお話が聞けたら嬉しいです。

2006-01-17 23:24 | from りくらむ | Edit

思い出の中日球場ライトスタンド

★りくらむさん

 こんにちは。
 タイトルの件、こちらこそ申し訳ないです。(^^;

 神宮球場というと、村上春樹を思い出します。
 ヤクルト-広島戦のデーゲームで、ヒルトンが二塁打を打った時に突然「そうだ、小説を書こう」と思いたった、というエピソードを。
 29歳のとき、村上春樹が座っていた外野席ってのがどこかにあるんだなぁと思うと、とても感慨深いものがあります。
 私が中学を休んで観に行った、中日-西武の日本シーズのときの中日球場のライトスタンドもまだあります(笑)。

 私は江川以来の巨人ファンで、その前は地元ドラゴンズファンでした。だから、その頃のことはくわしいんだけど、話す人がいないのが残念なところです(笑)。
 巨人への思い入れが一番強かったのはやっぱり江川の頃で、西武に対しては未だに晴らせない思いってのがあります。(^^;
 この前4連勝したときは嬉しかったなぁ(笑)。

 あんな飛行機雲は私も初めて見ました。カメラ持ってほっつき歩いてると、ああいうシーンにも出会ったりするんですよね。

 あぶり出しは来年する予定なので、そのときまでよかったらこのブログに遊びに来てください(笑)。

2006-01-18 03:24 | from オオタ | Edit

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