マガモくんに新年の挨拶をしに行ったら手ぶらで叱れた - 現身日和 【うつせみびより】

マガモくんに新年の挨拶をしに行ったら手ぶらで叱れた

夕暮れマガモ

Canon EOS D30+EF75-300mm(f4-5.6), f5.6, 1/45s(絞り優先)


 あけましておめでとう、マガモくん。夕暮れ時の池に立ち寄ったら、マガモが出迎えてくれた。ガァガァ、お年玉よこせ、と言わんばかりに。しかし、私が手ぶらだということを知ると、なんだよ新年ってのに手みやげもなしかよガァガァ、と遠ざかっていってしまった。食パンの耳くらい持っていけばよかった。ごめんよ、マガモくん、次はちゃんと持って行くから。

 カモの中でおそらくもっとも数が多く、どこにでもいるのがこのマガモなんじゃないかと思う。日本でもそうだし、北半球でもそうで、世界で1千万羽以上いるらしい。カモのグローバルスタンダードと言ってもいいかもしれない。
 頭は光沢のある緑色でクチバシは黄色、足はオレンジ、首に白い輪がある。ボディーも冬用に羽が生えかわると灰白色できれいになる。見慣れているから特に感じないけど、写真を撮ってあらためてしげしげ見てみると、けっこうキレイな体してるじゃねぇかと思う。ん? 言葉づかいが乱れた?
 しかしメスは他のカモと同じように至って地味な姿をしている。アピールするのはオスの方で、メスはその中から選ぶだけでいいので、わざわざ着飾る必要はないということか。それは生物界全体に当てはまることで、その点でも人間は特殊な生き物だということができる。
 オスの別名は「アオクビ」。緑色を青と言ってしまうのは年配の人に多い。だからそう呼び始めたのもきっと中年以上の人に違いない。私もいつか年を取って、緑を青と言ってしまう日が来るのだろうか?
 英名はMallard。それともうひとつ、日本同様greenheadとも呼ばれる。あちらではちゃんとgreenと言っている。

 アヒルはこのマガモを元に改良して作られたものだ。でもどうやればあんな真っ白になるのか謎だ。しかも、体のサイズもアヒルの方が二回りくらい大きい。
 マガモは性格的に温厚で人になつきやすくて、昔から人の近くに暮らしていたようだ。紀元前2千年頃の古代エジプトですでに飼われていたという記録もあるらしい。最近、無農薬米というのが流行っているけど、あれに使われているのはアイガモで、これはアオクビアヒルとマガモを掛け合わせたものだ。田んぼに放って害虫や雑草を食べさせつつ、フンも肥料になっている。

 マガモに話を戻そう。食べ物は主に水草や種子で、繁殖地では昆虫を好んで食べる。田んぼなんかにも出張していくことがあるけど、主に夜間らしいからそちらでは見かけたことがない。昼間は水面で逆さになって尻だけ出した格好で水底をさぐったりしている。
 基本的に淡水にいることが多い。でも海でもけっこう見かける。どっちが快適なのかはマガモに訊いてみなければ分からない。海の方が食べ物が多そうな気がするけど、街中の池なら人にエサをもらえる可能性があってそれも捨てがたい。
 人に対する警戒心は弱い方だ。ただ、オナガガモのように人に積極的に馴染もうとまではしない。
 繁殖地は北半球の北の方で、4~8月は一夫一妻になる。つがいになるのは越冬地で、向こうに帰って卵を産む。温めてヒナを育てるのはメスの役割だ。オスは用なしになってオス同士みんなで集まってぼーっとしてる。ひと月くらい羽が生えかわるのを待つ間は飛べなくなってしまうから、ホントやることないんスよ、ということになる。
 日本にやってくるのは10月の終わりくらい。北は寒すぎてやってられないから南へと移動する。でも暑すぎるのは苦手なので南半球のあんまり暑いところまでは行かない。オーストラリアやニュージーランドにいるやつは人が持ち込んだもので、そのまま留鳥となってるようだ。
 春になると北へ帰っていくんだけど、そのまま日本に居ついてしまうしまうやつもいる。北海道なんかでは一年中見られるそうだ。ただ、夏場に居残ってるマガモを見つけても、実際そいつはアヒルの奥さんをもらった雑種のカモだったりするから驚くのは早い。カモは雑種が多くて、マガモそっくりの野生化したアイガモもいる。

 マガモを知ってるくらいでは野鳥マニアではないので、覚えておいて損はないだろう。マガモとコガモくらいは常識として知ってる人も多いと思う。ただ、そこから一歩、二歩と踏み込んで野鳥の知識を披露してしまうと、え? あなた、そういう人だったの? ということになることがあるので注意したい。キンクロハジロとホシハジロを言い当ててしまったり、カワウとウミウの違いを熱く語ったりしてしまうと、もう引き返せない。
 私はまだ隠れ野鳥ファンなので大丈夫だ。そんな私を探鳥会に誘ったりしないでください。でも野鳥を撮るのは本当に楽しいので、ぜひオススメしたい。男子だけじゃなく、ぜひ女子にも。私と一緒にほふく前進しませんか?

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コメント
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初めまして・・

こんばんは~♪
履歴から、お邪魔させていただきました。
マガモについて、勉強になりました。
読んでいて、とても楽しくなりまして、コメントを・・・('-'*) フフ
私の鳥撮りの始まりは、マガモの赤ちゃんでした^^。
立派なカメラは持っていませんが、鳥撮りの面白さに夢中になっています。
ヘタッピーなフォトばかりですが、どうぞまた遊びに来てくださいませ・・(^^)

2006-01-05 19:01 | from かぼちゃ | Edit

にわか野鳥ファン

★かぼちゃさん

 こんにちは。
 はじめまして。
 ようこそいらっしゃいました。歓迎します。(^^)

 私はまだまだ去年の秋からのにわか野鳥ファンなので、今少しずつ勉強してるところです。見分けるのって難しいですね。
 かぼちゃさんはとてもくわしそうなので、分からない鳥がいたら教えてくださいね。

 マガモやコガモは見慣れてるから見ても、ちぇっとか思いがちだけど(笑)、よくよく見るとかわいいですよね。
 もっといろいろ撮りたいんだけど、鳥は遠いからままなりません。(>_<)
 うちの猫のアイが、この夏、シジュウカラの子供を生きたままくわえてきたんだけど、そんな都合のいいことはめったにないし(笑)。

 またかぼちゃさんのページにも遊びに行かせてもらいますので、今後ともよろしくお願いします。

 それでは、またー。

2006-01-06 03:27 | from オオタ | Edit

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