ライフワークとしての雑煮ごちになります全国行脚の旅計画 - 現身日和 【うつせみびより】

ライフワークとしての雑煮ごちになります全国行脚の旅計画

雑煮の写真

Canon EOS D30+EF28-105mm(f3.5-4.5), f5.6, 0.5s(絞り優先/三脚)


 今年も雑煮を食べた。こうしてプログに雑煮のことを書いてるということは、モチをのどに詰まらせずに無事生き延びたという証だ。まずはめでたい。常に前向きな解釈、それは平凡なフライもファインプレーに見せるテクニックに似ている。
 しかし、全国的にめでたくない人もいわけで、私ひとり雑煮を食べ終えたくらいで浮かれてばかりもいられない。あれだけおじいちゃん気をつけてよと言ったり言われたりしてにもかからず、今年も多くの人がモチで亡くなった。モチとの命がけの勝負に負けた人々。
 もしみんなで集まってモチを食べているとき、のどにつまらせたお年寄りがいたらどうすればいいか? 答えは掃除機を使う、だ。そう、口に掃除機を突っ込んで吸い取る、これしかない。いや、冗談じゃなく、ホントに。足を持って逆さまに振るという荒技もあるけど、よほど軽いおじいちゃん、おばあちゃんじゃないと難しいだろうから、やはりここは掃除機を使いたい。
 お年寄りとモチを食べるときは、横に掃除機を置いて食べましょう!

 私は名古屋と三重県の松阪でしか雑煮を食べたことがないので、他の地方の雑煮のことは知識としてしか知らない。変わったものがあるらしいということを知っていても、食べたことがなければ実感として違いを感じるのは難しい。だから、自分が食べている雑煮が他と比べてどうなのかもよく分かってない。ありきたりなものなのか、どこか変わったところがあるのか。
 ダシはかつお節と煮干しでとる。それにしょう油と塩で味付けするだけで、みそなどは入れない。モチは焼いた四角いものを入れる(昔の松阪では煮てた気もする)。具はいたってシンプルで、もち菜とかまぼこくらいしか入れない。名古屋はこれにかつお節を削ったものを振りかけるらしいのだけどうちではしたことがない。
 もち菜というのが唯一他と違う特徴だろうか。最近は小松菜をもち菜としてスーパーなどで売ってるようだけど、正確には違うものだ。東海地方の農家さんなどで作られてるだけであまり一般には出回らないんだそうだ。写真のこれは農家直売の市場で買ったからたぶん本物だと思う。
 味付けはこの地方らしく濃い。三重県は言葉は関西風だけど、文化や料理に関しては東海、中部地方に属している。雑煮も例外ではない。これを関西の人が食べたら、なんじゃこりゃ、しょっぱ! と言うだろう。濃さは家庭にもよるだろうけど、基本的にここらの料理の味付けは濃い。名古屋人は特に、薄味のものは料理にしても服にしても何にしても貧乏くさいといって嫌う。京風料理なんて、こんなもん味せんがや、ということになりがちだ。

 雑煮を大きく分けると、みそを使う西日本とすまし汁の東日本とに分かれるようだ。モチの形は西では丸く、東では四角いのが基本とされる。焼くか煮るかという違いもある。
 個人的にはみそというのはすごく違和感がある。京都の白みそで丸いモチなんて、なんだか悪ふざけにさえ思えるくらいだ。
 元々雑煮は武家社会の料理だったと言われている。戦場で簡単に作って食べられる煮込み料理だったのではないという説もあるようだ。やがてそれが儀式化して、庶民にも広まったのだそうだ。そのへんの成り立ちを考えると、関東風または江戸風が先で、それを受けて工夫したのが関西風または京風なんじゃないだろうか。いや、まったく間違ってるかもしれないけど。

 地方によって様々な変わりお雑煮があって面白い。島根や鳥取ではお汁粉が雑煮なんだとか。正月の朝っぱらからぜんざいはきついな。寝起きすぐは特に厳しい。モチの中に餡を入れるところもあるようだ。それもどうなんだ。美味しいのか。
 みそも関西の白みそだけでなく、赤みそを使う地方もある。愛知も東の三河ではそういうところがあるようだ。八丁味噌の本場だからそれはそうだろう。
 具に関しては、特産物があるところは積極的に入れることが多い。北海道などは新鮮な魚介類が満載だ。あれは一度食べてみたいと思う。長崎なんかも海鮮類どっさり山盛りだそうだ。
 サトイモ、豆腐、ダイコン、ニンジン、シイタケなどは定番と言ってもいいだろう。鶏肉、ブリ、ハマグリ、塩鮭などを入れるところもある。考えたら雑煮に入れておかしいものというのは少ない。全部放り込んだら複雑な味になりすぎるだろうけど、たいていのものは合う。みそ汁や鍋と同じようなものだから。本当はもっと自由でいいのだろう。

 いつか全国雑煮行脚の旅に出たいという思いをずっと胸に秘めてきた。旅立ちは今か!? ただ、そこには大きな壁というか障害がある。それは、基本的に正月三が日限定だということだ。3日で全国を回るのもきついけど、3日間雑煮だけでもそうそう食べられるものではない。石ちゃんじゃないんだから。やはり一年や二年で回りきろうという考えが間違いだろう。何十年かかけてライフワークのように雑煮の旅を続けるしかなさそうだ。しかし、正月の渋滞に巻き込まれて移動もままならないかもしれない。更にお店ではなく家庭で食べさせてもらわなければ本当のところは分からないから、飛び込みでお願いすることになる。人類史上もっとも困難な旅のひとつと言えるだろう。
 もし、正月に一家団欒でくつろいでいるときにチャイムが鳴って紋付き袴の男が箸を持って立っていたら、ああ、雑煮ねと察してご家庭の雑煮をふるまって欲しい。そして、私が食べている間に掃除機を用意することを忘れないでくださいね。

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コメント
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あけましておめでとうございます。
ついていけなくなってはいけないと思い毎日チェックしてます。(えらいでしょ?)
お正月はお雑煮のせい&ダラダラ過ごすせいでお腹が減りません。
なのに何故胃が荒れてるのかよくわからないまま三が日を過ぎました。
今夜は羽目をはずしすぎてこんな時間まで起きていました。

うちのお雑煮はおすまし風。
生まれが高知なので住んでる地域のことはこの際無視して家のお雑煮って感じでしょうか。
昔子どもの社会の授業でお雑煮調べ(親もまきこんで)があったの思い出しました。
強烈だったのは香川のあんこ丸もちを入れるっていうのでしたが香川出身の親御さんは「案外いける」って言ってましたけどね。おやつ感覚で食べるといけるのかなぁ・・・
っていうかコメント長いって・・・ではおやすみなさ~い。

2006-01-04 03:57 | from spiny

全国雑煮マップを片手に

★spinyさん

 あけましておめでとうございます。
 spinyさんは静かな正月を過ごしてたみたいですね。お年玉もあまり取られなかったようで(笑)。
 胃腸の具合はどうですか? おかなが減らないというのは減りすぎるよりもいいような、でもちょっと心配ですね。せっかく松阪牛でもごちそうしようと思ったけどその分では無理ですね。残念だなぁ。

 spinyさんは高知の生まれだったんですか。高知といえば高知東生ですよね!
 ……。
 いや、坂本龍馬って言われ続けて飽きてるかなと思って(笑)。
 お雑煮マップによると高知県は、すまし汁に、ダイコン、ニンジン、タイモ(サトイモの一種)、ゴボウ、水菜、白菜、ほうれん草、コンニャク、豆腐、カマボコ、鶏肉など。
 って、すごい具だくさんですね。(^^;
 全国雑煮行脚の旅に出たときは、ぜひごちそうしてください(笑)。
 島根や香川あたりは腰が引けるなぁ。(^^;

2006-01-04 04:16 | from オオタ | Edit

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